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Case study

フローティングPVの性能における塩析出の影響

Case study, 半導体, 消費者エレクトロニクス
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マルタ大学のInstitute for Sustainable Energy (ISE)は、太陽光エネルギー変換システムの材料、代替エネルギーの回収方法、都市環境におけるエネルギー効率化戦略の研究に取り組んでいます。ISEに新たに設立されたSolar Research Laboratoriesは、新しい材料の開発と薄膜の太陽光発電応用に焦点を当てています。このポートフォリオの一部は、フローティング太陽光発電設備上で乾燥した塩の影響の調査に関連しています。

共焦点法を使用して、塩を付着させた
スライドガラスの厚さと粗さを測定しました。

フローティング太陽光発電(PV)設備は、陸上ベースのPV技術を新しいフローティングシステムと組み合わせた新しい概念です。フローティングPV設備は、世界中で、湖や灌漑用・農業用のため池などのさまざまな種類の淡水塊に設置されています。マルタ島のような海に囲まれた小さな島では、沖合設置を検討する場合、フローティングPVシステムの性能に対する塩析出の影響も考慮する必要があります。このような太陽光発電システムの可能性を最大に引き出すには、効率と性能を最大限に高める必要があるため、この2つの測定値に影響を与える数々の要素を調査し、考慮しなければなりません。PVパネルに埃が堆積すると性能が大幅に低下することは広く知られていますが、塩の影響については調査が行われていません。埃と同様に塩は不透明なため、PVをどの程度遮蔽するのかや、パネルが繰り返し水浸した後にどの程度蓄積するのかは不明確です。

不透明度試験と光線透過試験と並行して、さまざまな塩分濃度の水溶液を使用した一連の水浸試験を実施し、海洋環境にさらされたPVの性能を調査しました。顕微鏡と併せて、白色光光学形状測定法を使用し、パネルが塩水にさらされて悪影響が出るまでの時間を測るために、塩析出層の厚さを測定しました。

cs5 Univeristy of Malta - floating PVs 1
cs5 Univeristy of Malta - floating PVs 2

パネルの水浸実験と並行して、塩を付着させたスライドガラス(26×76 mm)をテストサンプルに使用しました。サンプル間の表面特性のばらつきが大きいため、共焦点形状測定法を使用して塩析出の特性を調べました。

際立った特徴を把握するため、まず2.5倍明視野対物レンズを使用してサンプルの全体像を取得しました。 その後、20倍明視野対物レンズで対象領域の結晶の特徴を確認し、

その3Dプロファイルを処理し、結晶の高さ(およびおおよその厚さ)や際立った特徴などの情報を取得しました。

cs5 Univeristy of Malta - floating PVs 3
cs5 Univeristy of Malta - floating PVs 4

ソフトウェアに組み込まれた後処理機能は、平坦化アルゴリズムや必要に応じて欠落したデータポイントを復元するオプションを提供し、正確な測定の実施において重要な役割を果たしました。

cs5 Univeristy of Malta - floating PVs 5
cs5 Univeristy of Malta - floating PVs 6

SensofarのS neox 3D光学式形状測定装置を使用して、塩を付着させたスライドガラスの測定が可能です。2.5倍明視野対物レンズでサンプルの拡大像を表示し、測定を行う前に対象領域を特定することができます。

共焦点法(20倍明視野対物レンズ)によりそれらの部分の厚さと粗さの測定を測定し、厚さ、重要な寸法、表面上の粒子分布についての結論を記録するために十分信頼できる高解像トポグラフィーを取得することに成功しました。場合によっては、広い部分を測定するために拡張測定が必要でした。

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